子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば

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2019.03.10|

子どもの貧困対策法の見直しに向け 子どもの貧困対策推進議員連盟総会での提言

3月5日午前、子どもの貧困対策推進議員連盟の総会が、長島昭久議員(未来日本)の司会で衆議院第一議員会館で開催され、沖縄県での視察報告と子どもの貧困対策法の見直しに向けたあすのばからの提言などについて議論されました。

「子どもの貧困対策のあゆみと施策・子どもの貧困対策法の見直しに向けた提言」について、小河光治・あすのば代表理事、末冨芳・日本大学教授(あすのば理事)、阿部彩・首都大学東京教授が発言しました。また、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークの世話人の方々も陪席しました。

最初に、小河代表理事は、「2009年12月にあしなが育英会の学生が『子どもの貧困対策基本法』の提唱をし、2013年6月に子どもの貧困対策法が議員立法で全会一致で成立。2014年1月に施行され満5年が過ぎた。そして2016年2月にこの議員連盟が発足し、超党派で議員の方々の力強い後押しを政府が受け止めていただき、法律が成立した当時には想像できなかったような施策が実現している。さらに今後を見据えて、以下の10項目の法律見直しへの提言をしたい。①『貧困の連鎖を断ち切る』のみならず『現在』の子どもの貧困の解消も、②『子どもの貧困は社会の課題である』ことを明記、③貧困状況の子どもたちにこそ、子どもの権利条約の尊重を、④多面的な子どもの貧困指標と改善目標などの設定、⑤都道府県対策計画を努力義務から義務に、市町村対策計画の策定を、⑥幼児教育・保育、高等教育の無償化に加え小・中・高校時の教育関連負担の軽減を、⑦家庭や学校に加えて『第3の居場所』の運営支援などを、⑧安定した雇用と就労による所得の増加の促進を、⑨所得の再分配を強化し、多面的で大幅な経済的支援の拡充を、⑩全国レベルでの子どもの生活実態調査の実施を」と発言。続いて末冨教授は、「根強い自己責任論があり、子どもの貧困は社会の課題であることの明記が必要だ。また、一番厳しい状況にある貧困状況の子どもにこそ、子どもの権利とくに最善の利益条項を明記し、広くすべての子どもを大切にする社会に変革する第一歩になるのではないか。また若者世代の支援も切れ目なくする必要性が高い」と述べました。最後に、阿部教授は「二人親世帯や乳幼児の子どもの貧困率は、再分配後の方が再分配前より貧困率が高い。ぜひこの改正時期に所得の再分配の見直してほしい。また、今後、指標開発のためにも国主導で全国レベルでどのような状況にあるのか実態が把握できて、地域差がきちんと見える調査の実施をしていただきたい」と述べました。

 

「子どもの貧困対策のあゆみと施策 子どもの貧困対策法の見直しに向けた提言」全文

 

その後、馳浩議員(自民)は、「児童の権利条約を踏まえて、子どもの意見表明権、アドボケイト制度の重要性をうたった方がいいのではないか。18歳以降の自立支援も入っていないので必要だ。子どもの育ちに課題のあるところに集中的な支援が大切だ」、小宮山泰子議員(国民)は、「多面的な全国実態調査を実施する必要性は高い」、山井和則議員(国民)は、「法改正は、超党派で合意して今国会で成立できたらと思う。子どもの貧困率とひとり親世帯の貧困率は、実際に下げられることが明らかなので数値目標を入れてはどうか。経済的事情に関わらず大学に進学できると明記もしたらどうか」、古屋範子議員(公明)は、「最大限これらの要望を入れて法改正したい。教育に重点をおいてこの法律をつくったが、5年経って多面的なものも入れるようしっかりがんばりたい」、今井絵理子議員(自民)は、「沖縄の所得は、本土と所得に比べ100万円近く低い。さらに親の就労支援も重要だと思う」など活発な議論がされました。

最後に、田村憲久・議員連盟会長は、「いよいよ法の見直しになってくるが、あすのばや両先生からいただいたご意見や国会議員からもいろいろご意見をいただいた。こういうものを含めて、これからの見直しに向けて検討したい。これから急ピッチで作業をすすめないといけないと思いますので、牧原事務局長、よろしくお願いいたします」と述べました。

 

この議員連盟総会の報告のPDF版はこちらから

 

 

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