子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば

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2019.12.26|

【ユースバイト レポート⑥】 ~子どもの貧困対策推進議員連盟 総会~

こんにちは。ユースバイトの長谷勇輝です。
12月18日(水)に衆議院第一議員会館で開催された子どもの貧困対策推進議員連盟の総会を傍聴に行きました。その時の様子と感想を報告したいと思います
まず、子どもの貧困対策推進議員連盟会長の田村憲久衆議院議員から挨拶がありました。そのあと内閣府から改正された新大綱について説明があったのち、質疑応答となりました。また、あすのば提言2019の発表もされました。総会で提示された資料は既に一般公開されていますので、ぜひご覧ください。
 
 
新大綱
 
質疑応答では、現在の市町村の計画策定の状況について、母子手帳の交付が自治体ごとにばらつきがあること、大学などの無償化における未婚のひとり親のみなし寡婦控除の適応について、給食の実施率向上について、進学しない若者への支援についてが議論されました。 
 
また、市民団体からは以下の4人の発言がありました。
 
当財団の小河光治代表は、子どもの貧困対策法・大綱の改正と未婚ひとり親と父子家庭の父親の税控除の改正について、多くの要望を取り入れていただいたことへのお礼とともに、あすのばがまとめた「子どもの貧困がなくなる社会へ-あすのば提言2019」の発表がありました。
 
あすのば提言2019
 
シングルマザーサポート団体協議会代表の赤石千衣子さんから、まず未婚ひとり親税控除について要望を100%実現していただいたことへの深い感謝の気持ちを述べられました。そして、税控除の実現までの間、大学などの無償化のみなし適用が実施されることと入学準備金などの施策を実現してほしいとの訴えがあり、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク世話人の三輪ほう子さんからは、給食費が払えない家庭の子どもたちの食生活の偏りや小中学校での給食の未実施により就学援助が対象外になることを訴え、これからも市民の立場からの声を届けたいとありました。最後に、セーブ・ザ・チルドレンのプログラムオフィサーの松山晶さんからは、子どもたちがこの社会の一員であるかどうかというのは意見を聞いてもらえること、受け止められることの蓄積が大切で、実際に一つひとつの政策を実施していく中でこうした子ども自身の声が生かされ、実現されるように自治体レベルにも働きかけていきたいと述べました。
 
今回、傍聴に行って一番印象深かったことが2つあります。
1つ目が寡婦控除の税制についてです。総会中、度々税制が改正されてというお話がありましたが、その時は勉強不足で何のことかあまり分かっていませんでした。レポートを書くにあたって未婚のひとり親にも寡婦控除が適用されるようになったことがわかりました。この間の院内集会で初めて知って驚いたことだったので、一つ不条理が解消されうれしく感じました。
2つ目が大学などの無償化についてです。総会の中では進学しない若者へも進学するのと同等の支援をということについて議論がありました。貧困解決にとって大学や専門学校への進学は一つの道かもしれません。でも、それだけではないと思います。大学の無償化は今まで進学したくてもできなかった人にとってはとても大きなことだと思います。ただ、同時にとりあえず大学に行こうと思う人も増え、入ってから悩む人も増えると思いました。大学に行く金銭的ハードルが下がったからこそ、自分がどのように働きたいのか、何をしたいのかを高校生のうちに真剣に考える、経験する機会が必要ではないかと感じました。
 
以上です。いつもより長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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